2020.07.02
日の出製麺所について
日の出製麺所は製麺所なのでうどん以外に蕎麦と中華麺を製造し販売させていただいておりますが…
そんな中、こんな声も
「お蕎麦もあったんですねー!」という声をお聞き致しました…
そうなんです!
以前、年越し用のお蕎麦を作らせていただいた時に
「製麺所が蕎麦なんか作って、もっと本業に励みなさい!」
という、御意見をいただいたこともあるのですが…
いつから作っているかはわかりませんが私が生まれた頃には既に作っておりましたので、約60年以上前から日の出製麺所はうどん、蕎麦、中華麺を製造しておりますことは確かです。
「製麺所」とは本来、うどん、蕎麦、中華麺を作り施設や街の飲食業、宿泊業様へ主に麺を茹でて配達卸をさせて頂いている業種を指すものでした。
しかしながら、30年前くらいから一般に出回るようになった冷凍食品業界による「冷凍麺」の進出の影響で旅館やゴルフ場等、施設の食堂などの卸先が大手の冷凍麺に移行し我々、製麺所の茹でてセイロに並べたうどん、蕎麦、中華麺を使用する卸先が激減してしまい廃業されるところが続出しました。
私が子供の頃は製麺所は米屋、八百屋、豆腐屋、菓子屋、パン屋のように近所に当たり前のように街の至る所にありましたが今ではほとんど姿を消してしまいました。
しかしながら軒先で保健所等の目を気にしながらひっそり食べることのできた製麺所も多くありその後、時代の流れとともに自然と食堂メインに移り変わり、継続されております。
そんな「製麺所系」のうどん屋さんを田尾和俊氏著「恐るべきさぬきうどん」が主に取り上げてくださり、脚光を浴び「第3次さぬきうどんブーム」を起こす要因となりました。
※第一次、二次さぬきうどんブームについては改めてなにかの機会に書かせていただきたいと思っております。
また、製麺所がうどん屋さんになってしまうこともありましたが…
新たにうどん屋、ラーメン店を開業されるところが「〇〇製麺所」と名前をつけるところが増えてきまして製麺所はうどん屋、ラーメン屋さんと思い込む方々も増えて参りました。
未だにセイロで茹でたうどんやそば、中華麺を学校・病院給食、社食等の配達をしている本来の製麺所はある意味でたいへん稀な存在になっております。
「製麺所」は小麦粉を麺にすることに特化した事業所でした。
ですので、出汁、具材、において麺に対するほど得意ではありませんのでネギ、生姜、出汁醤油程度しか置いて無いところも何軒かあります。
それは醤油だけで食べても美味しい麺作りに注力しているからだと思います。
出汁、具材にこだわり、麺を「御料理」として提供されるところとはサービス面において至らぬ点が多くてはじめてのお客様にお手間をかけますが、近所の方々がほぼ毎日来てくれる店でもあり安価となっていることをご理解頂き何卒、御了承いただければと思います。
製麺所系のお客様の特徴といたしまして年間200~300日ほど食べにきてくれるお客様がけっこうおられます。
「日の出製麺所」は茹麺、生麺、手土産、冷凍麺、業務用麺生地団子など作れるものを製造卸し多品種多様化により製麺所の形を保ったまま現存している「製麺所」の一つです。
時代の流れと環境の変化にどこまでついて行けるかわかりませんが「製麺所」という形で、頑張っていきたいと思っておりますのでこれからも何卒、宜しくお願い致しますm(_ _)m